今回は、キャバクラで働く上で必ず覚えなければならない「ハンドサイン」についてお話します。あなたはハンドサインをご存じですか?

ハンドサインとは、手の動きや形だけで相手に「これが欲しい」「あれをして欲しい」などを伝える秘密の暗号のようなもの。キャバクラでは、口で「あれをください」と伝えることはなく、キャバ嬢とボーイの間で頻繁にハンドサインが使われます。一般的なハンドサインは全部で10個! お店に在籍したあとはもちろん、体験入店の時にも必ず必要になってきます。なので、これから入店を考えている女の子もこの機会にぜひ覚えておきましょう!

【灰皿】タバコの灰皿は1本交換が常識!

まず1つ目のハンドサインは「灰皿」です! キャバクラではこの灰皿交換はとても頻繁に行われるので、何度も使うハンドサイン。

キャバクラでは、灰皿は1本交換が常識。キャバクラの灰皿は1個がとても小さい作りになっており、1本の吸い殻でいっぱいになってしまうようにできています。そのため、お客さまがタバコを1本吸ったら灰皿を新しいものに取り替える必要があるんですね。

通常はテーブルの端に5個ほど新しい灰皿が重ねて置いてあり、使い終わった灰皿と交換していきます。それを見たボーイさんが灰皿を下げて新しいものと交換していくという形なのですが、お店が忙しい時には灰皿交換が追いつかずにボーイさんが気づかないなんて時も。

そんな時に使うのが灰皿のハンドサイン。灰皿のハンドサインは両手で丸を作るというもの。キャバクラでは丸い灰皿が多いため、このハンドサインが使われているんですね。「お願いしまーす!」とボーイさんを呼んだあと、顔の横や頭の上などわかりやすいところで丸のハンドサインを作って、灰皿が欲しいことをボーイさんに伝えましょう!

【ゲストグラス・レディースグラス】お客さまと女の子の使うグラスは大きさが違う

2つ目と3つ目のハンドサインは「ゲストグラス」と「レディースグラス」のハンドサインです。お酒を飲む時に必ず必要なグラスですが、お客さまが使うグラスと女の子が使うグラスは別物です。

まずお客さまが使うゲストグラスは、通常サイズの大きさのもの。ハンドサインは親指と人指し指で「L」の字を作ります。これでゲストグラスが運ばれてくるわけですね。

女の子が使うグラスは「レディースグラス」というもので、ゲストグラスの半分くらいの小さめのものを使います。女の子がレディースグラスを使うときは、水乾杯をするお店であればお水を飲むとき、もしくはお客さまが入れているボトルのお酒を飲む時のタイミング。

ハンドサインは、ゲストグラスで使ったLの字から親指と人差し指を1cmくらいのところまで近づけます。「ちょっとね〜」なんて使うときの手の形ですね。

女の子がゲストグラスを使うのは基本NG。お水やお酒を飲む際には、レディースグラスをもらって飲みましょうね!

【おしぼり】お客さまのおもてなしやフードを食べた時の必需品

4つ目のハンドサインは、「おしぼり」のハンドサイン。おしぼりは灰皿同様よく使うハンドサインなので、しっかりと覚えておきましょう!

おしぼりのハンドサインはとても簡単なもの。右手と左手で拳を作り、それで雑巾を絞るようなジェスチャーをしましょう。それでおしぼりのハンドサインの完成です!

おしぼりを使うときは、お客さまが来店した際やフードなどを食べた際、テーブルクリーンをする際や、トイレに行ったお客さまが帰ってきた時にお渡しするなど、とても使う機会が多いものです。

お客さまが欲しそうだなという時に新しいおしぼりをすっと出せると、お客さまから「この子は気が使えるなあ」と好感度UPに繋がることも! テーブルにあるおしぼりが汚れていないかこまめにチェックして、常に綺麗なテーブルを保てるようにするととてもGOODです。おしぼりをこまめに交換して、テーブルクリーンをしっかりしましょう!

【つめしぼ】夏の暑い日や酔いを冷ましたい時には「つめしぼ」が必須

5つ目のハンドサインは「つめしぼ」です。つめしぼとは「冷たいおしぼり」のことで、キンキンに冷やされたおしぼりのこと。通常出てくるおしぼりというのはあったかいもの。ですが、夏になると外も暑いのであったかいものより冷たいものが欲しくなりますよね。

そこですっと冷たいおしぼりを出してあげると「お、気が利くね〜!」となるわけです。つめしぼのハンドサインは右手と左手を軽く丸め、お互いの爪をこすりあわせるようなジェスチャー。ちょっとダジャレのようですが、爪と爪を合わせるので「つめしぼ」というわけですね。

他にもつめしぼを使うタイミングは、お客さまがちょっと酔い過ぎてしまって酔いをさましたいなんて時。つめしぼを首の後ろに当てたり、つめしぼで顔を拭いたりすると少し酔いがスッキリします。

お客さまがちょっとつらそうだなと感じた時にはすっとつめしぼを出してあげると、好感度がUPするかもしれませんよ。

【チェック】お客さまが帰るときもスマートな会計を

6つ目のハンドサインは「チェック」のハンドサインです。チェックとは、お客さまが帰る際のお会計のこと。居酒屋やご飯屋さんでいう「お会計で」「締めで」と同じ感覚ですね。

お会計をする際にも、口頭では伝えずにハンドサインを使います。口頭で「お会計で!」と大きな声で伝えてしまうと、お客さまが恥をかいてしまう可能性もあるのでしっかりとハンドサインでボーイに伝えましょう。チェックのハンドサインは、右手と左手の人差し指でバツを作るだけ。とても簡単なのですぐ覚えられますね! お会計の時には、ハンドサインでスマートな会計をしましょうね。

【アイス】なくなる前にさっと交換!

ハンドサインの7つ目は「アイス」です。アイスはお酒を飲む時に必ず必要なアイテムで、とてもよく使うハンドサイン。通常はボーイさんが席を回ってアイスを変えてくれますが、団体のお客さまや飲むペースが早いお客さまなど、ボーイさんが見過ごしてしまうなんてことも。

そんな時には、ボーイさんにアイス交換をハンドサインで頼みましょう。アイスのハンドサインは親指と小指を伸ばし、それを下に向けてアイスペールの取手を作ります。これでアイスのハンドサインの完成です。

また、大人数の団体のお客さまの場合、アイスが1つじゃ足りない時もありますよね。そんな時にはアイスのハンドサインのあとに数字も付け足してあげるといいでしょう。例えばアイスのハンドサインのあとに「2」をすると「2つアイスが必要なんだな」と2つアイスを持ってきてくれますよ。

アイスの交換のタイミングは、なくなってからではなく「アイスがなくなる前」に変えるのがベスト。お客さまのお酒を作ろうと思ったらアイスがなかった…なんてなる前に交換をしておきましょう!

【メニュー】もらうタイミングやスピード感は大切にしよう

ハンドサイン8つ目は「メニュー」です。シャンパンを頼んでもらったりフードを頼んでもらったりする際にとても重要なメニューのハンドサインも、しっかりと覚えておきましょう。

ハンドサインの仕方は、両手のひらを合わせて開くジェスチャー。手のひらでメニューを表しているんですね。

お客さまが「何か頼もうか」と仲間内で話している時には、すっとメニューをもらっておきましょう。そこで、お客さまに「何か頼みます?」とスマートにメニューを出してあげるとフードなどのオーダー率がアップして売り上げもUPしますよ。メニューもらうのをモタモタしていると「あーもういいや」となってしまうこともあるので、スピード感を大切にしましょう!

【場内指名】「ここにいてもいい?」と可愛くおねだりして場内指名をゲット

ハンドサイン9つ目は、「場内指名」のハンドサイン。場内指名は本指名とは違い、お店の中でお客さまに指名をもらうこと。場内指名は、次回本指名としてお客さまが返ってくるチャンスなので、しっかりとゲットしておくのがベスト。

場内指名の取り方は人それぞれですが、お客さまから「ここにいてもいいよ」と言われる場合、そして自ら「ここにいてもいーい?」と可愛くおねだりする場合。場内指名をどんどん取っている女の子はだいたい自分からおねだりしている場合が多いので、「ここにいてもいいですか?」と積極的に一声かけていきましょう!

場内指名のハンドサインは、両手だけを上下に動かすだけ。「おいでおいで」のような感じですね。場内指名の際には可愛くハンドサインをすると、それだけでもお客さまとのネタになることがあるので自分なりに工夫してやってみましょう!

【チェンジ】「どうしても合わない…」なんて時の最後の手段

そして、ハンドサインの10つ目は「チェンジ」です。これはなかなか使わないハンドサインですが、ボーイさんへのSOSの意味も込めて覚えておきましょう。

たくさんのお客さまを接客していくと、「どうしてもこのお客さまとは話が合わない…」「性格が合わなくて喧嘩になっちゃいそう…」なんて人もいます。そんな時にはボーイさんへのSOSの意味も込めて、チェンジのハンドサインを使いましょう。

チェンジのハンドサインは、親指と人差し指を横に回転させるようなジェスチャー。ですが、このハンドサインはあまりお客さまもいい思いをしないので、バレないように隠してやるのがいいでしょう。中には、顔でアイコンタクトを取る女の子も。お店によっては、チェンジのハンドサインを設けていないお店もあるので注意が必要です。「こんな時にはどうしたらいいですか?」とあらかじめボーイさんに聞いておくと安心ですね。

ハンドサインを覚えてボーイと意思疎通を図ろう!

今回は、キャバクラで働く時に必ず必要な「ハンドサイン」についてお伝えしました! あなたの知らないハンドサインはありましたか?

ハンドサインは簡単なものばかりなので、すぐ覚えることができるでしょう。接客中に「あれどうやってやるんだっけ?」とならないように、しっかりと覚えておくのがベスト。ぜひ、体験入店をする際にもハンドサインを覚えていき、ボーイさんに「仕事ができそうな子だな」と好感を与えてしまいましょう!