今回は、世の中で働いている人みんなが気になる「給料事情」についてお話ししたいと思います! キャバ嬢といえば「売上1,000万超え」「時給が高い」「月100万円以上稼いでいる」など、さまざまな声を聞きますよね。

最近では、SNSで自分の売上や給料を公開しているキャバ嬢も多くなりました。10日出勤して月1,000万円以上稼ぐなんていうツワモノや、売上が1日で2,000万円オーバーする有名キャバ嬢など、最近のキャバクラの女の子は売上や給料がとても高い印象を受けます。

通常、お昼のアルバイトでは時給がいくらと決まっており、働いた時間分が支給されるのでだいたい毎月同じくらいの額が入りますよね。そしてOLであれば、固定給が決まっていて、どんなに残業して頑張ってもその金額以上は支給されないようなシステムではないでしょうか。

しかし、キャバ嬢の給料システムはOLやアルバイトとはまったく異なります。キャバ嬢の給料システムは頑張るほどに時給も上がる、とてもやりがいのあるものなんです。実際どのようなシステムなのか、詳しいことを知らない女の子も多いですよね。そこで、今回はキャバ嬢の給料がどのようになっているのか、詳しく解説していきたいと思います!

固定給・スライド式・売上折半の3つの給料制度

まず、キャバ嬢の給料システムの土台となる部分を説明していきましょう。キャバ嬢の給料システムには独自の給料体系が存在します。「固定給」「スライド式」「売上折半」という3つからなっており、だいたいのキャバ嬢は「スライド式」となっている場合が多いでしょう。では、まずこのスライド式というものから説明していきますね。

スライド式にも種類がありますが、まずは売上スライド式の説明からしてきます。

売上スライド式とは、「売上の額によって時給がスライドしていく」というシステムです。例えば、あなたがキャバクラに面接に行き、見事合格! お店に在籍することになったとしましょう。

そうすると、まず「保証時給」というものが設定されます。これは、「この期間は特にノルマなどを設定しないから、自分のペースでお店に慣れて、自分のお客さまを掴んでね!」というお店からの猶予期間です。その保証時給が何カ月あるのかは、女の子によって違うので、お店を紹介してくれるスカウトマンに相談しましょう。

では、その保証時給が「3,500円」だったと仮定します。その保証時給期間が終わると、「じゃあ今月から売上スライド式で時給が決まるから頑張ってお客さまを呼んでね!」ということになります。そして、その月にいくら売り上げたかにより、次の月の時給が決まっていきます。

スライド式の額はお店によって設定が違いますが、有名なお店になればなるほど売上金額の設定が高くなります。とあるお店の例では売上が10万円以下の場合は3,000円、20万円以下は3,500円、30万円以下は3,700円……と細かく分かれており、140万円以上になれば時給7,500円(!)と、どんどん時給が上がっていきます。保証時給が3,500円の女の子がその月に25万円売り上げることができたら、その女の子の時給は3,700円にUP! ですが、9万円しか売り上げられなかったとなると、その次の月の時給は3,000円に下がってしまうということになります。

ほかにもスライド式には「ポイントスライド制」と「指名本数スライド制」がありますが、システム的にはどれも売上制と変わりません。ポイント制はポイントの数によって時給がスライドし、指名本数スライド制は指名の本数によって時給が変わる、というシステムです。お店によって導入している制度が違うので、しっかり入店前に確認しましょう。

そして、なかには「売上折半」という女の子もいます。特に売れっ子キャバ嬢に多いシステムです。その名のとおり「売上を自分とお店で折半する」というものです。例えば1,000万円売り上げることができれば、その月の給料は500万円になります! このように、売上折半はとても夢がある給料システム。ですが、売上折半の場合は時給がつかないので注意が必要です。売上折半システムにしたい女の子は、「時給に頼らなくても稼いでいける!」というくらいお客さまができたときに、お店と相談するようにしましょう!

そして、これはとても少ないですが、OLと同じように「固定給」で働いている女の子もいます。ですが、この次に取り上げる「バック」などが入らないケースが多いので、なかなか選ぶ女の子は少ないといえます。「固定給で働きたい」という女の子はしっかり考えて選ぶようにしましょう。

時給以外にもらえるバック料金を確認!

昼職のアルバイトと違うところは、キャバ嬢の給料は時給以外にももらえるお金があるということです。キャバ嬢で稼いでいくうえでとても重要なポイントなので、しっかりと覚えておきましょう!

キャバ嬢のバック料金は「本指名バック」「同伴バック」「場内バック」「売上バック」「フードバック」「ドリンクバック」「ボトルバック」の7つが基本です。

本指名バックというのは、その名前のとおり「あなたが本指名されたときにバックされる料金」のことです。例えば、お客さまが「Aちゃん指名で」と来店してくれた場合に発生する料金です。お客さまがお店に払う指名料金はだいたい3,000円ですが、そのなかの1,000円ほどがあなたの給料にプラスされます。さらに、そのお客さまが1時間延長してくれた場合、また指名料金が発生し、1,000円のバックがあなたの給料に入るシステムなので、お客さまが延長すればするほどバックが加算され、あなたの給料もどんどん潤っていくということになります。

そして、「同伴バック」というものもあります。キャバ嬢のお仕事はお店にいるだけでなく、お店の外でお客さまと食事などをしてから一緒に来店するという「同伴」と呼ばれる制度があります。この同伴の料金も3,000円程度で、あなたにバック料金として入ってくる金額は1,000円程度となります。同伴出勤をすると同伴バックの1,000円と本指名バックの1,000円、合わせて2,000円が自動的にあなたの給料にプラスされます!

なかには、同伴したお客さまの売上の10%があなたのバックとして入るシステムを導入しているお店もあります。例えばそのお客さまが10万円使ってくれた場合、あなたのバック料金はなんと1万円! お店によってシステムが違うので、入店の際にバック料金はしっかりと確認をしておきましょう!

さらには、「場内バック」という制度もあります。これは、お店の中(場内)で指名をされた場合に入ってくるバック料金システムです。場内指名と本指名の違いは「お店の外と中、どちらで指名されたのか」というところにあります。例えば、お店に来店した新規のお客さまについたときに「君のことを気に入ったから指名するよ!」と言ってもらえればそれは場内指名になりますね。その場内指名で入るバックの料金もお店によって違いますが、だいたい500円から1,000円程度。本指名バックより少し下がるお店が多いでしょう。

そして、「売上バック」というものも存在します。先ほどの同伴バックのところでも紹介したように、売上の10%があなたの給料として入ってくるというシステムです。同伴のお客さまだけでなく、本指名のお客さまの伝票の10%が入ってくるお店が多いので、この売上バックは相当大きなものになります。その日のお客さまが3組いて、それぞれ5万円、10万円、30万円を使ってくれたとすると、5,000円、1万円、3万円と時給以外に4万5,000円もの金額があなたの給料にプラスされます! この売上バックは給料が支給されるときに間違われるととても損をするので、自分の手帳に書き込んでしっかりと覚えておきましょう!

ほかにも売上バックほどのインパクトはありませんが、フードやドリンク、ボトルなどを注文するとバック料金が入ります。フードやドリンクなどはだいたい何百円程度のバック、ボトルに関しても10%などと決まっているところが多いでしょう。ですが、このドリンクバックなどもバカにできず、たくさん飲む日があると「こんなにも?!」という数字がプラスされることもありますよ!

キャバ嬢にとっての各種バック料金は、あなたの給料を潤してくれるとても重要なポイントです。しっかりと把握して賢く稼ぎましょう!

給料から引かれるものをしっかり把握しよう!

キャバ嬢の給料はバック料金や時給など、もらえるものがたくさんありますが、そのなかでも「引かれるもの」があるのでチェックしておきましょう!

引かれるものとしては次の4つ、「源泉徴収」「送り代」「ヘアメイク代」「雑費」があります。まずは源泉徴収からチェックしましょう!

「源泉徴収」というのは簡単にいえば国に納める「所得税」ですね。源泉徴収はどのお店でも取られるものなので、しっかりと覚えておきましょう。源泉徴収である所得税は、あなたが稼いだ給料の総支給額の10%が引かれます。なので、40万円の総支給額の女の子の場合は4万円ほど引かれる計算ですね。お店によって額をごまかしているお店もあるので、自分の給料の計算はしっかりしておきましょう!

そして「送り代」も給料から引かれるものです。「送り」というのは、お店が終わった後に、自宅の近くまでボーイさんに車で送ってもらえるシステムで、これにより、終電がなくなったあとでも安心して家に帰ることができます。送りのシステムは、車を使った回数だけその金額が引かれます。なので、「送りを希望していたけどアフターが入ったのでキャンセルで」というときは引かれないので安心してくださいね。

送りの金額はお店から家までの距離によって変わってきますが、だいたい1,000円から5,000円くらいの女の子が多いでしょう。入店した時に送りなどのことも聞かれるので、しっかりと覚えておきましょう! そして、月に何回送りを使ったかというのも自分で把握しておくと、給料計算の時に便利なので覚えておくといいですね。

そして「ヘアメイク代」というのもあります。キャバ嬢は、出勤前に必ずヘアメイクをして出勤する必要があります。その際の代金も、給料から引かれるものなのでしっかりチェックしておきましょう。

お店にヘアメイクさんがいる場合と、ヘアメイク店に行ってする場合の2通りがあります。だいたいのお店はヘアメイクさんがお店にいることが多いでしょう。1回のヘアメイク料金はだいたい1,500円が相場で、毎日セットする必要があります。なかには「ヘアメ代を浮かせたい」と自分でコテで巻いたりする女の子もいますが、やはりヘアメイクさんがやるヘアメイクはゴージャスできれいに仕上がります。特に「キャバ嬢として頑張りたい!」という女の子は、自分でセットするのではなくプロにやってもらうようにしましょう。

そしてほかにも「雑費」としてお金が引かれます。雑費というのは毎日必ず引かれるもので、だいたい500円から1,000円程度。この雑費はお店にあるライターや空名刺、トイレットペーパーなど女の子がお店にいる時に自然と使っている備品のお金に充たります。これはどの女の子も例外なく必ず毎日引かれるものなので、しっかりと覚えておきましょう!

お店によっては当日欠勤・遅刻に対する罰金制度が存在

そして、キャバクラといえば切っても切れないのが「罰金制度」です。この罰金制度もキャバ嬢をやっていくうえでとても重要なので、しっかりとチェックしておきましょう。

キャバクラの罰金制度には「遅刻罰金」「当日欠勤罰金」「無断欠勤罰金」などの出勤に対する罰金と、「ノルマ罰金」という売上などに対する罰金があります。

キャバクラで働くことに慣れてきてしまった女の子は、あまり出勤しなくてもたくさんの給料を稼ぐことができてしまうため、遅刻や欠勤が増える傾向にあります。ですが、お店側もその日によって女の子の人数を調整しているので、当日に欠勤されたり、遅刻されたりするととても困ってしまうことになります。そこで罰金制度というものを設けているんですね。

遅刻罰金は名前のとおり、「遅刻をしたときに払わなければいけない罰金」です。お店によって設定は違いますが、だいたい10分で2,000円、30分で5,000円など少し高額のことが多いでしょう。

そして当日欠勤罰金は「当欠」とも呼ばれ、出勤日に「今日休みます」と連絡してお休みをする欠勤方法です。当欠はキャバ嬢の欠勤でいちばん多く、さらにお店側もとても困ってしまうものです。

当欠はお店によって罰金の金額は変わりますが、だいたい2万円前後(!)と高額なことが多いでしょう。「その日の○時までに休みの連絡をしておけば当欠扱いにならない」というお店もあります。もし、どうしても当日に休みをとりたい場合は、事前に連絡することをおススメします!

そして、「無断欠勤罰金」というのもあります。「無欠」とも呼ばれ、キャバ嬢をしていくうえでいちばんやってはいけない、タブーな欠勤方法ともいえます。無欠は、次の日からの出勤もしにくくなってしまうほか、黒服スタッフやお店からの信頼を一気になくしてしまいます。昼職で無欠なんてしたらクビも同然ではないでしょうか。いろんな人に迷惑をかけてしまう当欠は罰金の値段も高く、1回につき3万円以上とるお店もあります! キャバクラで働く際に無欠は絶対しないように注意しましょう!

そして、「ノルマに対する罰金」がある場合もあります! お店ではノルマ強化週間、売上月間、季節イベント週間など、さまざまなイベントを行ってノルマを課しているお店があります。その際に、「同伴のノルマを達成しないと1万円の罰金」「指名本数が足りなかった場合は1本につき5,000円の罰金」など、そのイベントごとに合わせたノルマ罰金を作っていることが大半です。そのノルマが達成できなかった場合、給料から罰金分が引かれていきます。

罰金制度は、ある程度は仕方がないとはいえ欠勤や遅刻に関する罰金がいちばんもったいないですよね。出勤などを決める際には、自分のスケジュールをしっかり確認して、余裕を持ったシフトを出しましょう!

あなたもキャバ嬢になって賢く稼ごう!

今回は、キャバ嬢の給料事情や、バックや罰金などについてお伝えしました! キャバ嬢独特の給料体系がわかったでしょうか?

もちろんすべてではありませんが、お店によっては給料をごまかしたり、時間を減らしたり、通常より多く控除したりするブラックなお店もいっぱいあります。そのため、「自分の給料を守れるのは自分しかいない」という感覚をしっかりと身に付けておくことが必要です。

自分の出勤した日の時間や売上、バックなどはしっかりと手帳に書き込み、自分で給料を把握するようにしましょう。そして、バックなどを利用して賢く稼げるキャバ嬢を目指しましょうね!